◆トリガーポイントとは?

意味だけで考えると、トリガー(引き金となる)ポイント(部位)ですが、身体でいうと、現在痛いと思う場所、ここが悪いから痛いのでは?しびれるのでは?と、思ってしまう場所から離れたところにある、痛みや、しびれの本当の原因の場所(トリガーポイント)なのです。それは、筋、組織内の微細な硬結部位の事。筋のしこりの事。

 

◇トリガーポイント(筋の硬結)出来る訳は?

私たちの、普段の生活の中で、通常は数日で自己回復できる筋肉に、繰り返し負担を掛ける事により発生したわずかな損傷が、動けなくなる程の痛みや、痺れを引き起こす事があります。それは、身体の疲れに加え、怒りや悲しみなどの精神的なストレスにより筋肉の緊張状態が起こり、それが、長く続くと筋繊維の中にひものような結び目を作るのです。その結び目が増えると、血管を圧迫、血流障害を助長し、そのままの状態を放置すると神経への刺激をおこし、痛みやしびれの症状となって現れるのです。 

使い過ぎても、使わなさ過ぎてもそれは起こり、程よく使うのが良いのですが、

程よく使う、使った筋肉はきちんとストレッチをかけて伸ばしておくという事がなかなか難しい。

 

トリガーポイントによる不調は、身体全体で起きているにも関わらず、片脚や、腰などの一部に現れたりします。

 

◇トリガーポイントが発生すると

筋は硬く、そして、弱くなります。さらに、筋肉に出来た硬結部は、自然に消えることはありません

そして、悪いことに…硬くなった筋繊維は、その筋の付着部を緊張させ、しばしば近くの関節に症状が現れたりします。

一般的な痛み。そして、原因不明の身体の不調。その大半は…実は、トリガーポイント、、、

つまり、筋の硬結が原因で起きていると、思われるのです。

 

頭痛、首痛や腰痛、手根管症候群、関節炎、腱炎、靭帯損傷などと誤診をされ、不整脈、めまい、胸やけ、テニス肘、

性器の痛みなどの問題も引き起こす可能性が、あると言われています。

◇トリガーポイントの判断が難しいのは

大抵の痛みは、発生場所にあるという判断が行われるという事実。

トリガーポイントは、それ自体が問題でも離れた場所に、痛みや、痺れを送るということ。

軽く圧を掛けるだけでは痛くないが、判断としては、正しい部位に少し長めに圧をかけると、

そこから、離れた場所に痺れる様な、ずんと響くようなものが、痛みや痺れを感じているところに響きます。

◇トリガーポイントによる血管と、神経への影響

トリガーポイントにより短く、太くなった筋は、付近の神経を頻繁に圧迫するようになります。

その為、その神経はさらにもろくなる。圧迫された神経が筋内を伝わる電気信号を変化させ、

神経が働いている場所に、しびれ、疼痛、灼熱感、過敏性などの感覚異常が発生するのです。



頭痛、首、肩、腕の痛みや痺れ


前、中、後斜角筋のトリガーポイントや、大胸筋のこわばりは腕や手、胸への痛みや痺れとなることが多い。胸鎖乳突筋、頚椎と後頭骨の間のこわばりが頭痛を引き起こす原因になる。


◎胸鎖乳突筋

鎖骨の身体の中心側から頭の後ろにある乳様突起につながる筋肉。頭を前屈、側屈、旋回に使われる筋肉。

こわばりが出てくると、頭全体の痛みにつながります。

◎斜角筋(前、中、後)

頚椎の横突起から第1、2の肋骨に付着。胸鎖乳突筋の後ろ側にあります。

この筋肉は、首から離れた肩、腕、胸

指先まで痛みや痺れを引き起こすことがあります。

腰痛、座骨、膝、脚への痛みや痺れ


形成されたトリガーポイントにより、

筋は動脈を締め付け、血流が妨げられそこから離れた部分が冷える。

また、腰方形筋、中殿、梨状筋などにトリガーポイントが形成されると、仙骨、尾てい骨、太ももの裏や脛などに痛みや痺れが走るようになる。